ちょっと前になりますが、NHKの連続ドラマ小説「ごちそうさん」の中で、秘伝のぬか床みたいなものが出てきて、それに憧れていたのですが、やはり匂いや毎日のお世話を考えると腰が引けてしまい、なかなか手が出ませんでした。
今回、水を注ぐだけ使い方簡単で使い捨て可能なぬか床の商品「かんたん ぬか美人」が、職場のコーヒーでも有名なBROOK’Sさんから出ているのを発見し、今までの鬱憤を晴らすかのように色々と漬けてみましたのでご報告。
表面には化学調味料不使用、無香料無着色と明記されており、裏面の原材料の項目には米糠(米(国産))、キャベツ、食塩、米麹、麦芽、からし粉、酵母エキス、昆布粉、唐辛子粉と書いてあります。
今回わたくしぬか漬け初心者だからこそ、今後の我が家でのぬか漬けの方向性を決定すべく、定番からびっくり食材まで色々なものを漬けてみました。
使い方は簡単、袋の中身を適当な大きさのジップロックに移し、一袋25gに対して30mLのお水を注いでモミモミするだけ。大袋175gならば210mL。
速やかに使えるぬか床になるので、塩もみした野菜をポイポイ入れて90分から2時間程待てばOK。使い終わったら口を閉じて処理することができ、匂いの問題もなく手軽です。
商品には90分で漬かると書いてあるのですが、今回はひとまず漬け時間120分(2時間)で試してみました。
野菜グループ
ぬかづけと言えばこれらの野菜。普通のものを普通にできるかというのも初心者には重要です。
白菜
危なげなく普通に漬かります。菜漬って浅漬けでなくしっかり味があってもお醤油つけてご飯に巻いて食べてしまいますよね。
きゅうり
こちらもさすがの正統派。こりこりポリポリバリバリボリボリ野菜として量を食べられます。ぬかをたくさん洗い落とすと排水口のネットが詰まるので、余計なぬかを付けずにぬか床から取り出しやすいところも高評価です。味は普通。でも普通が良いのです。
なす
これは2時間ではたぶん無理。外側だけはしっかり漬かりましたが、中まで通りません。よほど念入りに塩もみして水分を出さないと内側がカスカスした乾いた感じの口触りになります。
にんじん
こちらも水分が少なく硬いものなので2時間では無理ではないかと思います。縁がうっすら塩味になった程度。あるいははじめから薄く切って入れればいけるかもしれませんが、その場合ぬかを洗うのが大変そう。
大根
大根は水分含有が多く漬かりやすい模様。色も本格的で、速やかに味が通っていて美味しかったです。
かぶ
基本的に大根と同様ですが、皮を残した部分はほぼ生。塩分もほぼ弾いていました。フレッシュなカブサラダ。次は皮剥いて入れたら少し違うでしょうか。
長芋
今回ネバネバを気にして皮を付けたまま漬けてみましたが、長芋の皮は非常に丈夫で全く味が通りませんでした。ただの長芋。塩味さえもほとんどつかず。皮を剥いて糠に入れるとネバネバが残るのですが、本商品は使い捨てなのでそれも今度試してみます。食材として好きなのでなんとかモノにしたい。
タンパク質グループ
ちゃんとしたぬか床にチーズとかささみとか入れたら(たぶん)怒られますよね。使い捨てならではのチャレンジグループ。
モッツァレラチーズ
!!これはすごい!! ぬか漬けというよりは水分抜けて旨味濃縮+適度な塩味+燻製のような風味で、非常に美味しいものになりました。近所のスーパーで売っていたタカナシ乳業さんの小さなモッツァレラを使いましたが、もともとが比較的おとなしい主張の少ないチーズなのでぬか漬けとバッティングしなかったのも良かったかもしれません。夕食時のもう一品に、お客さんが来た時の話のネタになるおつまみに、意外にも激烈おすすめな一品となりました。
茹でた鶏ささみ
予想外にこのイタズラのようなチャレンジが当たりましたッ!!モッツァレラに続いてこれもかなり美味しいものになりました。糖質制限をされている方など、鶏むね肉やささみの鶏ハム以外の新たな食べ方を模索されている方にぜひ試していただきたい。この商品のぬかの臭いが強くないからなのかはわかりませんが、ぬか漬けの臭みは全くなくむしろとっても良い匂い。一度騙されたと思ってやってみてください。
ゆで卵
上の2種類が大当たりだったので、ゆで卵もイケるかと思いきや。卵の硫黄っぽい香り、温泉の香り、ヒマラヤ岩塩の香りが、ぬかで増幅されてかなり厳しいものとなりました。こいつはおすすめしません。
くだものグループ
これも入れるときにはチャレンジというよりもイタズラしている気分でしたが。。。
柿
基本的に果物には適度な塩味がつくので、むしろそのぶん美味しくなるようです。あとはやっぱり燻製に近いような面白い風味がつきますね。周りがトロッとするのが食味として引き立つ部分もあり。工夫次第では伸びしろがかなりある感じです。引き続き要研究。
りんご
皮の部分は塩分も含め長芋以上に強く、水も塩も完全に弾いていました。切った断面からは塩味だけ少し。ほとんど変わりありませんでした。
バナナ
いい意味でも悪い意味でも大きな変化がありました。入れるときには平均よりも硬めのバナナでしたが、2時間経過して取り出して洗ったところかなりトロトロに。浦島太郎のよう。塩味と風味がかなり浸透しておつまみ風になりましたが、ぬか漬け風味のバナナが好きどうか、人を選ぶ一品となりました。
全体として、燻製して美味しくなる食材はぬか漬けでも美味しくなるなるのかもしれません。
翌日の様子
一部翌日まで冷蔵庫で保管して食べてみました。丸一日漬けた場合となります。
90分で漬かるように調整しているからなのか、翌日にはすでにかなり酸味が出て古漬けの様相を呈していました。人参やナスや長芋といった漬かりが浅かった食材について、1段熟成が進みましたが、古漬けの風味は好きな人とそうでない人がいると思われます。
「また漬けたい」順位発表!!
第 1位 モッツァレラチーズ
第 2位 きゅうり
第 3位 茹でササミ
第 4位 白菜
第 5位 大根
第 6位 柿
第 7位 バナナ
第 8位 長芋
第 9位 人参
第10位 ナス
第11位 カブ
第12位 りんご
第13位 ゆで卵
1位から3位はリピート確実。ぜひみなさまにお試しいただきたいと思います。
4位と5位は普通すぎるお漬物です。
6位と7位はフルーツ2つ、面白い風味なので、使い捨て小袋一つ使って暇な時に試してみても良いかもしれません。
8位から12位はあまり浸からず食材の味としての変化がなかったもの。このぬか漬けパウダーの苦手分野?それとも私が下手なだけなのでしょうか??
13位のゆで卵はやらない方が良いかも。匂いの無い卵に変えれば行ける???
以上初心者でも簡単に使えるぬか床のご紹介と、おすすめ食材のご紹介でした。
気になったら少量パックがあるのでそちらからお試ししてみてはいががでしょう。
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